槍が降っても映画を観たい。

映画とゲームのことを書いていきます。ツイッター @DORO_WILSON6 です。

グレイテスト・ショーマン

こんにちは!ドロです!

早速観に行ってきましたよ。

グレイテスト・ショーマン

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舞台は19世紀アメリカはニューヨーク。

バーナム(ヒュー・ジャックマン)幼い頃、仕立て屋の息子として貧しい日々を過ごしてきました。裕福な家庭ハリエット家に父親と一緒に仕立屋として出入りしてます。そこでバーナムはハリエット家の娘であるチャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)と恋に落ちるのです。身分の差など、幼い2人には些細な問題です。

やがて、時が経ち大人になった2人は結婚し2人の女の子をもうけます。

貧しくも幸せな日々はそう長くは続きませんでした。バーナムの勤めていた会社が倒産、職を失ってしまうのです。このままではいけません。家族を救わねばなりません。

そして何より自分の夢の為に、輝く未来に向かってバーナムは一計を案じます。家族の誰も想だにしなかった転職です。

 

博物館を買い取り「奇抜なもの」を見世物にしたのです。ギロチンや蝋人形、遥か遠くの国の動物の剥製。どれも奇妙で目を引きましたがお客は家族総出の宣伝も虚しく、なかなか集まりません。

 

ある晩、眠りにつこうとする子供達がいいます。

 

「パパ。もっと奇抜なものを集めなきゃ」

「でも、生きてるものじゃないとダメよ。いま博物館にあるものはみんな死んだものだもの」

「マーメイドとか」「ユニコーンとか」

 

そこでバーナムはある事を思い出すのです。

ここからバーナムの奇想天外なショーの幕が上がり始めるのです。

 

 

 

 

ミュージカルは大好きですし、ヒュー・ジャックマンも大好きです。

これは観に行かない理由がないぞ。

 

しかし、期待が高まるのと同時に不安もありました。ジャンルや出演者は好みでも、ストーリーはどうなんだろう。と。

今までの経験からするに伝記とかのノンフィクションなどは心を動かすものはあれど、自分の中で傑作と呼べるものは少ない気がしてるんですね。(単純に映画では非現実を見たいってのもあるんですけど。)

あとはこう…暗い部分というか、ただただ明るい話は得意じゃないんですよ。青春ラブストーリーとか。殺人鬼同士のラブストーリーみたいな暗さが欲しくなっちゃうんです笑

 

ただまぁ、全く問題なかったです。

 

あんまり事前情報を仕入れずに鑑賞にあたったこともあり、幸いしたのが主人公のP.Tバーナムが経営するのは「フリークショー」だったって事です!

 

『奇想天外のサーカス』

 

いやぁ大好き!!

日本でいう所の見世物小屋ですね。髭女、蛇男、狼少年、軟体人間etc..

今の中高生とかしらないかも。

 

かくゆう私も、中学生の頃ダレン・シャンで存在を初めて知ったんですが笑

現代の世を生きる私達にしてみれば最早これはファンタジーに近い。と同時に暗く、後ろめたさのあるエッセンスが物語に落ちてきましたね。

 

フリークスである彼等がまたこの上なく魅力的で、今まで否定されてきた人生がバーナムの手によって肯定され、居場所を与えられるんです。ましてやスターです。これはX-MENハヤブサが守る家」にも通づるところがありますね。しかし、いつの時代も醜いものが脚光を浴び、賛美を受けるとまた別の場所に影が落ちるんですね。

彼等を否定する人間たちが現れるのです。

一定数の人間は自分の理解の範疇を超えたものに出会うと排除しようとするんです。小さいヤツらです。

それはこの物語でも同じ。

フリークショーで成功を収めたバーナムの元に新たな壁が立ち塞がるのです。

バーナムはそして団員たちはこれにどう立ち向かっていくのか。

(歌詞はないんですが、団員達を集めるシーンがすごい好きでした。音楽もそうですが家族や団員の絆が強まっていくような描写がたまらなかった!)

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『流れるようなテンポ』

 

ミュージカルってこともあり、テンポは大事ですよね。それにしてもカメラワークと時間の経過の表現が流れるようなシームレスで素晴らしい。

話の流れに無駄な箇所が一個もないんです。

しかし、そのテンポの良さが災いして、家族をはじめ特に団員達にバーナムが介入していくシーンが少なく感じましたね。ここまでの絆を、関係性をどうやって築いたの??なんて思うかもしれませんが、そんなのはミュージカルシーンで全部語られていますよ。皆の表情を見ていればわかること、わざわざ説明的に語らなくとも気持ちを汲みとれるシーンはいくつもありますからね。

私は全編ずーっと心打たれていて半ベソ状態をキープしていたくらいです。笑

それでも欲を言えばもっと劇団員達との絡みが観たかったのは間違いないです。個々にフィーチャーしてバーナムと絡ませる。もっと尺伸ばしてもこのテンポ感なら中弛みはしないと思いますね。

そんなこんなで、もっとみたい!!ってなところで綺麗に終わってしまうんです。いい具合に余韻に浸れて最高ですね。

 

『圧倒のミュージカルパート』

 

ミュージカルパートは「ラ・ラ・ランド」で歌曲賞を受賞したベンジ・パセック&ジャスティン・ポールのコンビが担当しています。

 

一番好きな曲はヒューとザックが歌いあげる「The Other Side」ですね。バーナムがフィリップをスカウトするシーンなんですが2人がカッコいいのなんの。アップテンポなリズムに乗ってバーカウンターにて繰り広げられるダンスはスピーディーでスタイリッシュ2人のクールな演技も相まって女子必見!眼福の至りですよ笑

 

次に冒頭やラストで歌われる

「The Greatest Show」バーナムのサーカスの様子をこの曲に乗せて披露するんですが、間違いなく冒頭で心をがっちりと掴まれますね。

虜になったあとに、バーナムの幼少期から物語が始まるんですが、彼の物語が気になること必至ですよね。冒頭とラストに用意されてることからも製作陣側からしてもかなり力を入れていると思います。フリークショーの高揚感や客の沸き立つ様子がガツンと伝わってくる迫力のある曲ですね。

 

あとは「This Is Me」

髭女ことセティ(カーラ・セトル)がメインとなり劇団員が声を揃えて歌いあげる曲です。彼女の歌唱力と容姿に目をつけて勧誘したバーナムでしたが、ここで彼女の魅力が如何なく発揮されます。いままで差別され偏見の目で見られたフリークスの彼等が「これが私!」だと世間に叫ぶのです。何にも負けまいと歌い、踊る彼等の姿はとても力強く、絶対的な意思を感じました。歌詞の内容も相まって、感涙ものです。

 

他の曲も素晴らしいものばかりで、この映画に絶対に必要なものだったでしょう。ミュージカルパートをみるだけでも価値があると思います。ただ少し欲をいうならもう少し曲に19世紀のエッセンスが欲しかったような気がします。前時代的な道具で現代の曲にアレンジするようなアプローチもカッコいいんじゃないかな?と思いました。

 

『1番の幸せとは』

 

バーナムは興行的にも成功を収め、上流階級の仲間入りを果たし、かつての雪辱をも晴らします。一見すると彼は成功者で間違いないでしょう。しかし、彼は栄光を求めるあまりに結果的に一度全てを失うことになります。仲間達も家族も名誉も富も。

 

しかし、我に返って振り返った時にそこにあったのは栄光でも名誉でも富でもなく、かけがえのない家族と仲間たちでした。

 

どんな裕福な環境にいたところで、いくらお金を稼いだところで心は満足しないんでしょうね。途中で引き抜き、仲間になるフィリップ(ザック・エフロン)もかつては劇作家として大成功を収めており当初はバーナムの誘いにも非協力的でした。しかし、劇団員のアニー(ゼンディヤ)との恋をキッカケにマイノリティであることの問題を超えて本当に大切なものに気付くのです。

これはバーナムも同じで、過ちを侵して初めてかつて他の人達に与えてきたものに逆に気づからされるのです。

バーナムは自分の生き様ともいえる『グレイテスト・ショー』をフィリップに託し、家族の元に向かうのでした。

 

このテーマだって何千、何万と繰り返されていると思うんですが胸を打ちますね。

人間とはそれ程に忘れっぽいんでしょうね。

何度だって同じ間違いをしますが、それでも何度だって間違いに気づけるし、より良い道を選ぶことだってできます。大切なのは本当に大事なものを決して離さないことですね。

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『バーナムの偉業』

 

映画本編で気付くのですが、まだサーカスというものがアメリカには定着してなかった時代なのかなと。今では巨大なテントや像にライオンなんか普通ですが、どうやらここら辺を開拓したのがこのバーナムらしいですね。鉄道を使っての劇団の移動などもバーナムが初めて用いたようです。他にもバーナム効果などの語源の由来もこの人にあるようで、素晴らしい発想力や観察眼の持ち主であったことが伺えますね。まさにグレイテスト・ショーマンだったのだなと、彼のことが更に気になってきました。伝記なども出版されているようですからこの機会に読んでみるのも楽しいかもしれませんね。

 

『まとめ』

 

このまとめって実はまとめじゃなくて、あとがきですよね。

 

はい。非常に楽しい時間が過ごせました

グレイテスト・ショーマン

4000文字も書くのは久々ですよ笑

X-MEN」「プレステージ」「レ・ミゼラブルまだまだたくさん。ヒューは間違いなく一流の役者にして、エンターテイナーですよね。

ウルヴァリンのイメージが強い彼ですが、全く異なる役柄の優しくも野心家で光を追い続けるバーナムを見事、違和感なく演じていました。

ヒューを筆頭に他の役者の方々も素晴らしかったです。

映画的にもマイノリティにおける、差別や偏見のテーマは個人的に好きなもので、虐げられていた人達がどんどん上り詰めていくのはみていて気持ちがいいですよね。世界的にもいつか差別がなくなればいいなと思いますが、きっと難しいでしょう。だからこそこういう映画は必要ですよね。心を突き動かされて、自分とは他人を認めてあげれる人が少しでも増えたらと思います。

 

あと、ほんとどうでもいい話なんですが。

ノーランのプレステージは19世紀イギリスはロンドン。主人公の奇術師グレート・ダントンを演じるのはヒュー。一方同時代のアメリカはニュヨーク。こちらのグレートなショーマンはバーナム。演じるはヒュー。

 

なんか妙な共通点ですよね笑

 

と、ここらへんで今回はおしまいです!!

では次回をお楽しみに。

閲覧ありがとうございました!

 

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